原料は、天然鉱石ブラックシリカ
ブラックシリカは、北海道の上ノ国鉱山でのみ産出される希少な天然鉱石です。
一般的には、岩盤浴でよく使用されています。25種類以上もの天然ミネラルを含み、蓄熱性・放熱性に優れ、常温で遠赤外線を放出する特性があります。
また、酸化還元等の機能も確認されており、様々分野での活用が期待されています。
ポリエステル練り込み繊維
BSファインは、天然鉱石ブラックシリカの鉱石を分別し、さらに独自の品質テストを経た後に自社工場で75ミクロンの粉状にすることからはじまります。
さらに提携企業で0.3ミクロンのナノサイズまで粉砕。それをポリエステルに練り込みペレット化し、毎分300mのスピードで紡糸を行います。
芯鞘構造なので繊維の性能は、一般的なポリエステルと同等。芯鞘構造として紡糸することで編み立ての品質が向上できただけでなく、一般的なポリエステル繊維と強度は変わらず、洗濯を繰り返しても繊維の中の鉱石が溶けだしたり、落下することもありません。
遠赤外線で、体のそのものをあたためる
BSファインは一般的な冬用の素材と違い繊維が発熱するわけではありません。繊維に練り込まれた鉱石の遠赤外線が、身体をじんわりと温めます。
その体温を生地が蓄熱することで、衣服内(肌と生地の間)の空気層の温度を一定に保ち続けます。熱源が人の身体そのものなので、体温以上に熱くなることはありません。
だから寒いところではポカポカ温かく、暑いところではサラッとして蒸れない、四季を通じて人肌のようなやさしい温もりを保ち続けます。
だからこそ、四季を通して快適に着用することができます。
BSファインインナーウェアを着用したサーモ試験
BSファイン インナーウェア(半袖)を着用して30分後には、着用した身体廻りだけでなく、身体全体まで温まっていることが実証されています。
“着る岩盤浴”BSファインとは?
北海道産ブラックシリカ
繊維断面写真
BS FINEは最先端技術で天然鉱石ブラックシリカをポリエステル繊維に練り込んだ新機能素材。繊維の中の鉱石の遠赤外線で身体を温めその体温を生地が蓄熱して一定に保ち続けます。そのため、寒い場所では温かく、暑い場所では汗をかいたり蒸れません。インナーウェア、サポーター、寝具など、身体を冷えから快適に守る素材として現在100万人以上の方に愛用されています。
加茂繊維㈱×㈱NIFT
NiFTのもつ高いインテリア製品企画開発ノウハウと加茂繊維の新機能素材BS FINEとの出会いで誕生した「BS FINE CHAIR」。フォルムや機能面だけではなく人の健康にアプローチし、素材から企画し機能素材をプラス。座るだけで人の冷えを快適に守る今までの常識を覆す椅子が誕生。革新的な機能素材の活用と卓越したインテリアデザインの力の融合でストレスのない活き活きとしたライフスタイルを実現します。
f/p design
BS FINE CHAIRはBS fineが持つ素材の特徴を最大限に引き出すため、体を包み込むように工夫された丸みを帯びたデザインのシート部と、その温かみのあるデザインとは対照的に無機でシンプルな構造のフレームとで構成されています。このユニークなデザインを担当したf/p designはドイツ、ミュンヘンを本拠地とするインダストリアルデザイン事務所で、代表のフリッツ・フレンクラーのもと、11名のプロダクトデザイナー、グラフィックデザイナー、デザインエンジニアが1つのチームとなって、ミュンヘン、ベルリン、京都の3か所のスタジオで活動しています。
これまで多くの方々の冷えのお悩みを解決してきた新機能素材BSファイン。開発当初、理想の肌着をつくり人を冷えから守りたいと考え開発したBSファインは、蓄熱性や遠赤外線の効果だけでなく様々な領域における可能性が明らかになってきました。さらに新たな複合機能素材の開発により今まで実現できなかった新・機能素材の開発に成功し今なお開発を継続しております。
私たちはミッションを「人を冷えから守る」から「繊維のチカラで社会の課題を解決する」とし、研究開発型企業としてBSファインの機能を追求し、機能素材との結合により実現する新・機能素材を開発することで、多くのパートナー企業と共に今まで解決できなかった社会の課題に正面から取り組み解決して参ります。
四季を通して人を、冷えから守ります
BSファインは繊維の中の鉱石の遠赤外線で体そのものを温め、蓄熱性能でその体温を保つ新・機能素材です。
一般的な冬の暖かい機能素材と違い生地が発熱するのではなく、身体そのものが温まりその体温を生地が蓄熱して維持するため、寒い冬は暖かく、暑い夏でも快適に着用できる唯一の素材です。
6年前より熱帯の国タイでも多くの方に身体の冷え対策にご愛用頂いております。
BSファイン+高機能素材の開発を実現
大手メーカーの開発協力により超軽量ポリエステル中空スパン糸の開発に成功。その素材にBSファインを加えることにより軽くて、保温性が高く、冷えないより快適な高機能複合素材の開発を実現。
様々な分野での軽量化が可能になりました。インナーウェアなら着ていることを感じないほどの軽さを実現できます。特に車両用のシートや航空機用に使用することにより、軽量化がもたらす今までにない圧倒的な経済的コストの実現を可能にします。
対切創素材との開発を実現し、作業効率の向上を実現
耐切創性、耐摩耗性に優れた素材との結合により、従来の課題であった作業性や冷えや蒸れ等の課題を、耐切創性や耐摩耗性能を落とさず解決しました。
四季の環境変化に関わらず、耐切創性能や耐摩耗性能が必要な金属加工等の生産現場での作業を飛躍的に改善できます。
防臭機能を付加して、高齢化社会の課題を解決
光触媒機能を持つ防臭機能を付加して、加齢とともに気になる加齢臭などを防ぎ冷えや臭いのない快適な生活空間を実現します。
さらに蓄熱性能を利用しインテリア用品の開発により理想的なエコ住宅を実現します。これ以外にも、新たな課題解決のために様々な新・機能素材の開発を進めております。
「社会の課題を繊維のチカラで解決する。」これが私たちの使命です。
今後は直販BtoCのみならず、国内BtoB、海外展開も行ない繊維のチカラで様々な課題を解決しつづけます。
BSファインと、卓越した技術を掛け合わせて、あらゆる社会の課題を解決する。
私たち加茂繊維は、これまでインナーウェアを中心として、人々の「冷え」のお悩みを解決してきました。しかしこれからは、多くのパートナー企業様とともに、この素材を世の中に広め、さらに多くの様々な社会の課題を解決していくことが私たちの使命です。
専門領域の卓越した技術と知見を活かし、世のため人のために商品を役立てたい。そんな想いを持ち、真摯にものづくりに取り組まれている企業様の卓越した高度な技術が、BSファインという素材を使うことによって、より際立ち、独自性を持ち、光り輝く。そんな“ものづくりのネットワーク”を、日本全国で築いていきたいと考えています。
近年は海外へ移転していく企業も増えてきていますが、日本のものづくりには本来、海外にはない細部までのこだわり、繊細さ、巧みさなどの良さがあります。パートナー企業様の圧倒的な技術力やマーケティング力と、私たちの持つ素材BSファインの繊維のチカラを掛け合わせ、価値ある唯一無二の独自商品をつくることで、新たなマーケットを生み出していく。そして、パートナー企業様と共に成長し、進化を遂げることで、日本のものづくりの素晴らしさを次世代へとつないでいきたい。それが私たち加茂繊維の想いです。
「椅子」で、世界中の人々の健康を守りたい。
株式会社 NiFT様(以下、敬称略)の技術に、加茂繊維のBSファインをプラスして誕生した、「BS FINE CHAIR」。
フォルムや機能面だけではなく、椅子に使用する「素材」から人々の健康にアプローチするという、今までの常識を覆す椅子の完成です。その誕生までには、実に7年以上の道のりがありました。
安くて売れるものではなく、本当に価値あるものを追求する。
株式会社NiFTの代表、沼直樹氏が加茂繊維と出会ったのは2013年。
当時、沼氏は大手家具メーカーで椅子の商品開発と企画を行なっていました。
NiFT 代表取締役 沼:私は大手家具メーカーで多くの経験を積ませていただき、非常に恵まれた環境にいました。そんな中、一番関心を持っていたのが、健康に効果のある新素材を使った椅子づくりです。椅子はジャケットと同じように身体と触れる面積が大きいので、適した素材さえ見つかれば、椅子を通して人の健康に貢献できるのでは、と考えていました。
加茂繊維 代表取締役 角野:最初にお会いした際、BSファインのことをお話しましたが、正直のところはまだ半信半疑だったのではないかと思います。ですが、その後も何度もお会いし、BSファインの商品もプレゼントしました。実際に使っていただいているうちに、だんだんBSファインの効果を実感されていったのだと思います。
株式会社NiFT 代表取締役 沼直樹
NiFT 代表取締役 沼:身体をあたためる素材を開発しようとする企業は多いですが、加茂繊維様は天然鉱石のブラックシリカを糸に練りこむという難易度の高いことを既に実現されていました。これには膨大なお金や知識のある研究者が必要で、普通はできないことです。しかし加茂繊維様はそれを全てコーディネートされている。それに尊敬の念を抱きましたし、「私が探していた素材は、これだ!」と直感で確信しました。
当時、家具業界では、海外から安いものを仕入れて安い価格で大量に販売する、という考え方が主流でした。また、商品企画の際には「大量に売れるかどうか」が最も重要視されていました。しかし、私の考え方は逆だったのです。お客様のニーズを第一に考え、そのニーズを井戸のように深堀りし、追求していく。そうしてつくった商品は、例え多くは売れなくても、確実にお客様に喜んでいただけるはずだと考えました。BSファインを使用した椅子は、価格が高く大量には売れないかもしれません。でも、病気や怪我でお悩みの方の課題を解決することができます。私は、単に売れるものではなく、価値のあるものを追求したい。だから残りの人生はこれに賭けよう、と決めました。
その後沼氏は独立し、2018年5月に株式会社NiFTを設立。加茂繊維との共同開発がスタートしました。新商品「BS FINE CHAIR」をきっかけに、新しいものづくりの仕方、新しい販売の方法を築きあげ、新たな仕組みづくりのきっかけにしたい。両社は、そんな熱意に溢れていました。
あたたかく、心地よく、包みこんでくれる椅子を目指して。
「BS FINE CHAIR」の開発にあたり、NiFTはデザインや工学的な検証に着手しました。
NiFT 代表取締役 沼:最初から決めていたのは、世界に通じるデザイン事務所と組むことです。BS FINE CHAIRの市場は国内にとどまらず世界になります。ですから、世界を見据えた確かなデザインにしたかったのです。そこで、インダストリアルデザインではドイツで3本の指に入るFPデザイン様というところに依頼しました。
NiFT、加茂繊維、そしてFPデザイン。開発チームの全員が大切にしていたのは、BS FINE CHAIRを唯一無二の椅子にすることでした。既に世の中に出回っている他の椅子と同じようなものでは、お客様に感動していただくことはできません。また、どうすればBSファインという素材を最大限生かすことができるのか。BSファインの配合率や、椅子のフォルム、布の張り方など、全てがゼロから検討されていきました。
NiFT 代表取締役 沼:フォルムについては、FPデザインのデザイナーがその答えを出してくれました。大きな丸いフォルムです。人を包みこむにはぴったりのアイディアでした。また、椅子に張る生地についても悩みましたが、シカゴで行なわれた家具の展示会で、非常に網目の美しいニットに出会ったのです。聞けば、日本の島精機製作所様でした。早速ご紹介をいただいたところ、有難いことに社長から「新しいことをしている方にぜひ協力したい」とお言葉を頂戴し、BSファインを織り込んだニットを製作していただけることになりました。
このニット生地が、BS FINE CHAIRの大きな特徴の一つになりました。帽子のような形に立体的に編み込まれたニット生地を、椅子のフレームに帽子をかぶせるようにして装着し、椅子の中心にグッと引き込みます。そうすることで、座った時にBSファインの織り込まれたニットがピタッと吸い付くような感覚で身体が包みこまれます。
加茂繊維 代表取締役 角野:フレームからニット生地を外して、自由に着せ替えたり、洗濯することもできます。このアイディアを思いついた沼さんのインスピレーション、発想力は素晴らしいですし、それを実現したというのも本当にすごいことです。
さらに座面と背の部分にはBSファインを混ぜ込んだクッションを使用。ニット生地とクッションによって、座るとすぐにふんわりとしたあたたかさを感じます。熱源がなくても身体を自然に快適にあたためる、見た目も美しいBS FINE CHAIRが完成しました。
未来のより良い暮らしを、つくりたい。
BS FINE CHAIRはリリース後、大きな注目を集めました。これまで椅子のフォルムには様々な工夫が施されてきましたが、素材から着目して誕生した椅子は、業界でも初めてだったのです。ですが、これはまだ序章にすぎません。
加茂繊維 代表取締役 角野:弊社では、軽量化を追求した素材や、全く滑らない素材など、様々な機能を持つBSファインができています。これらの様々な機能とNiFT様の卓越した技術と企画力を掛け合わせることによって、全く新しい未来が広がります。沼さんの想いを実現できるよう、私たちも一緒に成長していきたいと思います。
NiFT 代表取締役 沼:私が目指しているのは、暮らしそのものをより良くしていくことです。暮らしの中には、椅子だけでなく、テーブルやカーテン、間仕切り、壁紙など、化学物質が使われているものがたくさんあります。それらを、もっと人の健康を意識したものに仕立てていきたいです。それには加茂繊維さんの繊維のチカラが欠かせないと思います。さらに家の中だけでなく、移動手段である車や電車、航空機など、そういうところにも健康的な機能性素材を利用するプロデュースをしていきたいです。それによって、世界中の人が、健康で、快適に過ごせる、未来のより良い暮らしをつくりたい。そんな世の中を心から望んでいます。
世界中の人に、より心地よい暮らしと健康を。そんな両社の挑戦は、まだ始まったばかりです。